「不妊治療を始めたいけれど、どのクリニックを選べばいい?」「今のクリニックで治療を続けていいのか分からない」「転院したほうがいい気がするけれど、何を基準に決めればいい?」
不妊治療を始めるときも、治療を続けているときも、クリニック選びや転院について悩むことがあります。
私自身、最初は「自宅から通いやすい」という理由だけでクリニックを選びました。
その後、タイミング法を3周期、体外受精へステップアップし、採卵を3回経験しましたが、一度も凍結胚を作ることができませんでした。
さらに検査でAMH0.6という結果を知り、「このまま同じクリニックで治療を続けていいのかな」と考えるようになりました。
最終的に私は、最初のクリニックに約10か月通院したあと、転院を決意しました。
転院先では、それまでとは異なる治療方針を提案してもらい、転院後の採卵で初めて初期胚を1個凍結。そこから初めて移植まで進むことができました。
ただし、これはあくまで私自身の体験です。
転院すれば妊娠できる、特定の治療法なら結果が出る、という意味ではありません。
不妊治療では、年齢、卵巣機能、精子の状態、これまでの治療歴などによって治療方針が異なります。
だからこそ、この記事では「このクリニックがおすすめ」というランキングではなく、
- 不妊治療クリニックを選ぶときに確認したいこと
- 治療中に「このままでいいのかな」と感じたときの考え方
- 転院を検討するタイミング
- 私が転院を決めた3つの数字
- 転院先を選ぶときに重視したポイント
- 転院前に準備しておいてよかったこと
を、私自身の経験をもとにまとめます。
「今のクリニックを変えるべきか迷っている」という方の、選択肢を整理する材料になればうれしいです。
この記事は私自身の不妊治療の体験談をもとにしています。治療方針や転院の適切なタイミングは人によって異なります。具体的な治療については、担当医や専門医療機関に相談してください。
- この記事の結論
- なぜ不妊治療では「クリニック選び」が大切なのか
- 私が最初のクリニック選びで後悔したこと
- AMH0.6を知って「時間」を強く意識するようになった
- 私の最初のクリニックでの治療経過
- 「このままでいいのかな」と転院を考え始めたきっかけ
- 不妊治療の転院タイミングは「○回」と決められない
- こんなときは、一度治療方針を振り返ってみる
- 私が転院を決めた「3つの数字」
- 転院する前に「セカンドオピニオン」という選択肢もある
- 転院は「今のクリニックが悪い」ということではない
- 私が転院先を選ぶときに重視した5つのポイント
- 口コミだけでクリニックを決めないほうがいいと思った理由
- 転院先を決める前に確認したいチェックリスト
- 転院を決めたら、最初に何をすればいい?
- 転院すると検査は全部やり直しになる?
- 私の場合、初診から採卵まで約2か月かかった
- 転院して実際に何が変わった?
- 転院して一番良かったのは「自分で選べたこと」
- 私が今、当時の自分に伝えたいこと
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|大切なのは「正解探し」ではなく「納得できる選択」
この記事の結論
先に結論からお伝えします。
私が今、初めて不妊治療クリニックを選ぶなら、「有名だから」「口コミが多いから」だけでは決めません。次の5つを確認します。
そして、すでに治療を始めていて転院を迷っている場合は、
「採卵○回なら転院」という一律の基準ではなく、これまでの治療結果・治療方針・時間・通院負担・自分の納得感をまとめて振り返ることをおすすめします。
私の場合は、採卵3回 → 凍結胚0個 → 治療方針に大きな変化がない → このまま続けて後悔しないか考えるようになったことが、転院を決める大きなきっかけになりました。
なぜ不妊治療では「クリニック選び」が大切なのか
不妊治療を始める前の私は、「どこのクリニックでも、治療内容はそれほど変わらないだろう」と思っていました。
病院に行けば検査をしてもらい、その結果に合わせて治療を進めてもらえる。
最初は、それくらいの認識でした。
でも、実際に治療を経験してみると、クリニックによって、
- 治療方針
- 排卵誘発の考え方
- 体外受精・顕微授精への進み方
- 胚の培養・凍結に関する方針
- 通院方法
- 診療時間
- 費用
- 医師とのコミュニケーション
などに違いがあることを知りました。
もちろん、違いがあるからといって「どちらが正解」ということではありません。
大切なのは、自分の年齢や検査結果、治療歴、仕事や生活の状況に合っているかです。
厚生労働省も、体外受精・顕微授精などの生殖補助医療では、周期に合わせて頻繁な通院が必要になる場合があると案内しています。
だから私は、治療内容だけではなく「この先も無理なく通えるか」という視点も大切だと感じました。
これから不妊治療を始める方は、まず「そもそも不妊治療では何をするの?」と疑問に感じるかもしれません。
初診から検査、タイミング法、人工授精、体外受精までの流れを知りたい方は、こちらの記事で詳しくまとめています。

私が最初のクリニック選びで後悔したこと
私が最初のクリニックを選んだ理由は、とてもシンプルでした。
「自宅から通いやすかったから」それだけです。
もちろん、通いやすさは重要です。ただ当時の私は、
といったことを、ほとんど調べていませんでした。
「不妊治療専門のクリニックだから大丈夫だろう」という気持ちで通い始めたのです。
今振り返ると、初診を受ける前にもう少し比較しておけばよかったと思っています。
AMH0.6を知って「時間」を強く意識するようになった
治療を始めて検査を受けたところ、私のAMHは0.6でした。
AMHは、卵巣予備能を考える際の指標の一つです。
ただし、AMHの数値だけで妊娠できる・できないが決まるわけではありません。
私自身も、当時はAMH0.6という数字が具体的に何を意味するのか、十分に理解できていませんでした。
ただ、「治療をのんびり考えている場合ではないのかもしれない」という気持ちが強くなりました。
そのため、「1周期でも無駄にしたくない」という気持ちを持つようになったのです。
私の最初のクリニックでの治療経過
私の場合は、次のような流れでした。
最初のクリニックには約10か月通いました。
採卵をするたびに、「今回は凍結できるかもしれない」と期待していました。
でも、結果は3回とも凍結できませんでした。
採卵そのものの身体的な負担もありましたが、私にとってつらかったのは、期待する → 結果を聞く → 落ち込む → また次の治療を頑張るという繰り返しでした。
「このままでいいのかな」と転院を考え始めたきっかけ
採卵を3回終えた頃、医師から、「いい卵に出会えるかどうかは確率なので、採卵を続けるしかありません」という趣旨の説明を受けました。
この説明が間違っているとは思っていません。
不妊治療には、どうしても自分ではコントロールできない部分があります。
だから最初は、「そうだよね。もう少し頑張るしかないよね」と思っていました。
でも、その一方で、「このクリニックで、私にできる治療はもうないのかな?」という疑問も少しずつ大きくなりました。
ここで重要なのは、「医師が悪かった」という話ではないということです。
先生もスタッフの方も親切でした。
ただ、私自身が、「別の先生の意見も聞いてみたい」「今までとは違う選択肢があるのか知りたい」と思うようになったのです。
不妊治療の転院タイミングは「○回」と決められない
不妊治療でよく検索されるのが、「採卵何回で転院?」「何か月通ったら転院?」という疑問です。
でも、私は一律に「○回なら転院すべき」とは言えないと思っています。
不妊治療では、年齢、卵巣予備能、治療歴、受精・培養の結果、男性側の要因など、人によって状況が異なるからです。
私自身も、採卵3回で結果が出なかったことだけを理由に転院したわけではありません。
大切だったのは、「同じような結果が続いていること」+「治療方針について疑問を感じたこと」+「このまま続けて後悔しないかと考えるようになったこと」でした。
こんなときは、一度治療方針を振り返ってみる
「今すぐ転院すべき」という意味ではありません。
ただ、次のような状況が続いているなら、一度立ち止まって現在の治療を整理してみてもいいと思います。
① 同じような結果が何度も続いている
例えば、次のような場合などです。
- 採卵を繰り返しても凍結まで進まない
- 受精しても同じ段階で止まる
- 毎回似たような結果になる
- 治療を続けても状況がほとんど変わらない
もちろん、1回や2回の結果だけで「このクリニックは合わない」と判断する必要はありません。
ただ、「これまでの結果を踏まえて、今後どのような方針で進めるのか」を医師に確認してみることは大切です。
② 治療方針について疑問が残っている
「次は違う方法を試せるのかな?」「ほかに選択肢はないのかな?」と思っているのに、疑問を解消できないまま治療が進んでいるなら、一度相談してみましょう。例えば、
- 今の治療を続ける理由
- 別の治療法を選択する可能性
- 今までの治療結果を踏まえた今後の方針
- 今後どのタイミングで治療方針を見直すのか
などです。
私の場合は、こうした疑問を持ったことが転院を考えるきっかけになりました。
③ 医師の説明に納得できなくなってきた
不妊治療では、治療内容そのものだけでなく、「自分が納得して治療を受けられているか」も大切だと私は感じています。
もちろん、医師と意見が完全に一致する必要はありません。
ただ、「質問しづらい」「説明を聞いても疑問が残る」「治療について相談する時間がない」という状態が続いているなら、セカンドオピニオンなどを検討してもいいでしょう。
④ 通院そのものが大きな負担になっている
不妊治療は、検査や治療内容によって通院回数が増えることがあります。
特に生殖補助医療では、排卵周期に合わせた通院が必要になる場合があり、予定を事前に決めにくいこともあります。そのため、
- 職場から遠い
- 急な受診に対応しにくい
- 待ち時間が長い
- 診療時間と仕事が合わない
- 交通費や移動時間が負担
という場合は、治療方針だけでなく「通い続けやすさ」も見直してみましょう。
私が転院を決めた「3つの数字」
ここからは、私が実際に転院を決断したときの話です。
私は「なんとなく今のクリニックが嫌になった」という理由ではなく、自分の治療結果を数字で振り返りました。
そのとき特に気になったのが、次の3つです。
① 採卵3回・凍結胚0個
最も大きかったのが、「採卵3回で凍結胚0個」という結果でした。
ただし、私は「採卵3回なら転院」と考えたわけではありません。
1回の採卵結果だけでは判断できません。
3回の結果を振り返ったとき、「このまま同じ方法を続けた場合、私は納得できるのかな?」と考えるようになったことが大きかったのです。
② 治療方針の変化がほとんどなかった
2つ目は、「治療方針の変化がほぼなかった」ことです。
採卵を繰り返す中で私は、「次は違う刺激法になるのかな」「ほかの培養方法について相談できるのかな」と考えていました。
しかし、私の場合は大きな方針変更がありませんでした。
もちろん、それが「間違った治療だった」という意味ではありません。
私にとっては、「ほかのクリニックではどのように考えるのか、一度聞いてみたい」という気持ちが強くなったのです。
③ 「このまま続けて後悔しないか」と考え続けた
3つ目は、少し数字としては特殊かもしれません。
それは、「転院したほうがいいのかな」と何度も考えるようになったことです。
仕事中も、家に帰ってからも、「転院したら時間を無駄にするかもしれない」「でも、このまま続けても結果が変わらなかったらどうしよう」と考えていました。
私が一番怖かったのは、転院そのものではありません。
数年後に「あのとき転院しておけばよかった」と後悔することでした。
転院しても結果が出ない可能性はあります。
それでも、「できることを試して、それでも結果が出なかったなら納得できる」と思えるようになりました。
そして私は転院を決めました。
転院する前に「セカンドオピニオン」という選択肢もある
今振り返ると、私は採卵3回になるまで待たず、もう少し早い段階で一度、別の医師の話を聞いてもよかったと思っています。
ここでいう「別の医師の話を聞く」は、必ずしもすぐ転院するという意味ではありません。例えば、
- セカンドオピニオンを受ける
- 他院の初診を受ける
- 説明会に参加する
- 気になるクリニックの治療方針を調べる
という方法があります。
実際に話を聞いて、「やっぱり今のクリニックで続けよう」と思うかもしれません。
逆に、「自分にはこちらの方針が合っているかもしれない」と思うこともあります。
私は、比較したうえで「今のクリニックを選ぶ」ことも、立派な選択だと思っています。
転院は「今のクリニックが悪い」ということではない
これは、私自身が一番伝えたいことです。
私は最初のクリニックを「悪いクリニックだった」とは思っていません。
先生もスタッフの方も親切でした。
それでも転院したのは、「今の自分に合う別の選択肢を知りたかったから」です。
不妊治療には、どの人にも当てはまる絶対的な正解があるわけではありません。
だからこそ、「今のクリニックではダメ」ではなく、「自分に合う治療環境をもう一度探してみる」という考え方でもいいのだと思います。

転院は、今までの治療を否定することではありません。
これからの治療を自分で選び直すことだと、私は今では考えています。
私が転院先を選ぶときに重視した5つのポイント
転院を決めたあと、私は次のクリニックを探しました。
そのとき、以前の自分とは違う視点でクリニックを比較しました。
① 自分に合った治療方針を提案してくれるか
私が特に重視したのがここです。
クリニックによって、治療方針や採用している方法には違いがあります。例えば、次にような方法です。
- 自然周期を中心にする
- 低刺激法を中心にする
- 高刺激法を取り入れる
- 患者の状態によって方法を使い分ける
どれが一番優れているということではありません。
大切なのは、「自分の年齢や検査結果、これまでの治療経過を踏まえて、一緒に治療方針を考えてくれるか」です。
私が確認したかったのは、次のような点でした。
② 培養室・ラボの体制を確認する
採卵を経験するまで、私は「培養室」についてほとんど考えていませんでした。
でも、体外受精では採卵だけで治療が終わるわけではありません。
受精や培養、凍結など、その後の過程もあります。そこで転院先を探すときは、
などを確認しました。
ただし、ホームページに書かれている情報だけで「技術力」を判断できるわけではありません。
情報を比較する材料の一つとして見るくらいがちょうどいいと思います。
③ 無理なく通い続けられるか
「治療実績が良さそうだから」という理由だけで遠方のクリニックを選ぶと、通院そのものが負担になる可能性があります。私は、
- 自宅からの距離
- 職場からの距離
- 電車などの交通手段
- 診療時間
- 土曜日診療の有無
- Web予約の有無
- 待ち時間
- 急な受診への対応
なども確認しました。
不妊治療では、周期によって急に受診が必要になることがあります。
だからこそ、「評判が良いか」だけではなく「自分が続けられるか」も重要です。
不妊治療は、採卵や検査の予定が直前に決まることもあり、仕事との両立が負担になることがあります。
実際にどんなことが大変だったのかは、こちらの記事で詳しくまとめています。

④ 医師に質問・相談しやすいか
私は転院後、「分からないことを質問できる」「治療について相談できる」ということも大切だと感じました。初診では、例えば、
などを質問してみると、自分に合うか判断しやすくなります。
医師との相性は、実際に話してみないと分からない部分もあります。
だからこそ、口コミだけでなく、自分自身が話を聞いてどう感じたかも大切にしました。
⑤ ホームページの情報が分かりやすいか
私が意外と重視したのが、ホームページです。
確認したのは、次の内容です。
- 診療内容
- 治療方針
- 費用
- 診療時間
- 予約方法
- 施設・設備
- 治療実績
- 培養室などの情報
情報がすべて載っている必要はありません。
ただ、「患者が治療を検討するために必要な情報が整理されているか」は、比較するときの参考になりました。
クリニックを比較するときは、治療方針だけでなく「治療をどこまで続けられるか」という家計面も考えておきたいところです。
不妊治療にかける予算をどう決めたか、我が家の実体験はこちらの記事で詳しく紹介しています。

口コミだけでクリニックを決めないほうがいいと思った理由
クリニックを探していると、GoogleマップやSNS、口コミサイトなど、たくさんの情報が出てきます。
私も最初は口コミをたくさん読みました。でも、読めば読むほど分からなくなりました。
「先生が丁寧だった」という人もいれば、「説明が少なかった」という人もいます。
「待ち時間が長い」という人もいれば、「人気だから仕方ない」という人もいます。
これは当然のことです。口コミは、その人の治療内容や感じ方によって変わるからです。
だから私は、口コミを参考にしながらも、最終的には、
- 自分の年齢
- 自分の検査結果
- 希望する治療
- 通いやすさ
- 費用
- 医師とのコミュニケーション
を優先することにしました。

「人気のクリニック」=「自分に合うクリニック」ではありません。
ここは、クリニック選びでぜひ覚えておきたいポイントです。
転院先を決める前に確認したいチェックリスト
私が今からもう一度クリニックを選ぶなら、次の項目を確認します。
☐ 自分の年齢・検査結果を踏まえて相談できる
☐ これまでの治療結果を確認してもらえる
☐ 体外受精・顕微授精に対応している
☐ 治療方法について複数の選択肢を説明してもらえる
☐ 治療方針を見直すタイミングを確認できる
☐ 自宅・職場から無理なく通える
☐ 診療時間が自分の生活に合っている
☐ 土曜日などにも受診できる
☐ Web予約などの仕組みがある
☐ 急な受診が必要になった場合の対応を確認できる
☐ 施設や設備について情報がある
☐ 培養室について確認できる
☐ 治療実績などの情報が公開されている
☐ 費用が分かりやすい
☐ 必要な治療内容が明確に説明されている
☐ 質問しやすい
☐ 疑問を説明してもらえる
☐ 治療のメリット・デメリットを相談できる
☐ 自分の希望を伝えられる
☐ 納得して治療を進められる
転院を決めたら、最初に何をすればいい?
転院を決めても、「紹介状はどうする?」「検査は全部やり直す?」「転院先には何を持っていけばいい?」と疑問が出てきます。私もそうでした。
そこで、実際に転院して分かったことをまとめます。
① 転院先の初診予約を確認する
まずは転院先に、次のことを確認しました。
クリニックによって対応は異なるため、事前に確認しておくと安心です。
② 紹介状を依頼する
私の場合、紹介状をお願いすること自体がとても緊張しました。
「先生に申し訳ない」という気持ちがあったからです。
でも、実際には受付に電話してお願いすることで手続きを進めることができました。
クリニックによって方法は異なりますが、「転院したい」と直接医師に言うことに抵抗がある場合は、まず受付に確認するという方法もあります。
③ これまでの検査・治療結果を整理する
紹介状だけに頼らず、自分でも治療記録を残しておくことをおすすめします。私が保管していたのは、
- 血液検査結果
- AMH検査結果
- ホルモン検査結果
- 採卵結果
- 受精結果
- 培養結果
- 凍結結果
などです。
転院先では過去の検査結果を確認してもらえることがあるため、手元にある資料はできるだけまとめておくと安心です。
転院すると初診や検査などの費用も発生するため、「転院したら医療費はどのくらいかかる?」と気になる方もいると思います。
不妊治療で実際に高額療養費制度を利用した経験や、採卵で気をつけたい「月またぎ」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

転院すると検査は全部やり直しになる?
これは私もかなり気になっていました。
結論からいうと、クリニックによって異なります。
私の場合は、一部の検査はやり直しましたが、過去の検査結果を持参したことで参考にしてもらえたものもありました。
検査には有効期限などが関係する場合もあるため、「今までの検査結果はどこまで使えますか?」と転院先に確認しておくと安心です。
私の場合、初診から採卵まで約2か月かかった
転院したからといって、すぐに次の採卵ができたわけではありません。
私の場合は、初診 → 検査 → 結果確認 → 治療方針決定 → 採卵という流れで、初診から採卵まで約2か月かかりました。
AMH0.6だった私は、「この2か月がもったいないのでは?」と不安になったこともあります。

だからこそ、転院を考える場合は、「転院したらすぐ治療が進む」と思わず、初診・検査・治療方針の決定に時間がかかる可能性も考えておくことが大切です。
転院して実際に何が変わった?
転院したからといって、必ず結果が良くなるわけではありません。
私も、「転院したら絶対にうまくいく」とは思っていませんでした。
むしろ、「今より結果が悪くなったらどうしよう」という不安もありました。
それでも、転院先の初診でこれまでとは違う治療方針を提案してもらい、「こういう選択肢もあるんだ」と知ることができました。私の場合は、
- これまでとは異なる刺激法
- 初期胚で凍結するという選択肢
などについて説明を受けました。
そして転院後の採卵で、初めて初期胚を1個凍結することができました。
その後、初めて移植まで進むことができました。
もちろん、これは私個人の結果です。
「転院したから凍結できた」と単純に言い切ることはできません。
それでも私にとっては、「まだ試していない方法がある」と知ることが、大きな意味を持っていました。
転院して一番良かったのは「自分で選べたこと」
転院して一番嬉しかったのは、凍結できたことだけではありません。
それ以上に、「自分で調べて、比較して、納得して選んだ」という感覚を持てたことでした。
不妊治療をしていると、「先生が言う通りにするしかない」と思ってしまうことがあります。
私自身もそうでした。
でも、治療について疑問があるなら、「ほかに選択肢はありますか?」「今までの結果を踏まえて、今後どのように考えますか?」と質問してみてもいい。
そして必要なら、別の医療機関の意見を聞いてみてもいい。
そのうえで、「やっぱり今のクリニックで続ける」という選択をしてもいいのです。
私が今、当時の自分に伝えたいこと
もし、今の自分が治療を始めたばかりの頃の自分に声をかけられるなら、「最初から一つのクリニックだけに決めなくてもいいよ」と伝えたいです。
最初から転院を前提にする必要はありません。でも、
ことは、もっと早くしてもよかったと思っています。
特に不妊治療は通院や治療を始めると、毎日があっという間に過ぎていきます。
だからこそ、治療を始める前のクリニック選びに時間を使うことは、決して無駄ではありません。
よくある質問(FAQ)
- Q不妊治療で転院するのは珍しいことですか?
- A
転院を選択する人もいます。理由は、
- 治療方針を見直したい
- 別の医師の意見を聞きたい
- 通院しやすいクリニックに変えたい
- これまでの治療結果を踏まえて別の選択肢を検討したい
などさまざまです。
大切なのは、転院すること自体ではなく、自分が納得できる治療環境を選ぶことだと思います。
- Q採卵何回で転院すべきですか?
- A
「採卵○回で転院」という一律の基準はありません。
年齢や検査結果、採卵・受精・培養の結果、治療方針などによって状況が違うからです。私の場合は、採卵3回で凍結胚0個だったことに加えて、治療方針の変化が少なかったことや、このまま続けて後悔しないかと考えるようになったことが転院のきっかけになりました。
- Q転院すれば妊娠率は上がりますか?
- A
転院すれば必ず妊娠率が上がる、とは言えません。
不妊治療の結果には、年齢、卵子や精子の状態、子宮の状態、治療歴などさまざまな要因が関係します。一方で、クリニックによって治療方針や設備、対応できる治療などが異なるため、別の医療機関で相談することで新しい選択肢を知れる可能性はあります。
- Q転院すると検査は全部やり直しになりますか?
- A
クリニックによって異なります。私の場合は、一部の検査はやり直しましたが、過去の検査結果を持参することで参考にしてもらえたものもありました。
「過去の検査結果をどこまで利用できますか?」と転院先に確認しておくと安心です。
- Q紹介状は必要ですか?
- A
必須かどうかはクリニックによって異なります。
紹介状があることで、これまでの治療経過を共有しやすくなる場合があります。転院先に予約するときに、「紹介状は必要ですか?」と確認しておきましょう。
- Q転院すると採卵までどのくらいかかりますか?
- A
人によって異なります。
私の場合は、初診から採卵まで約2か月かかりました。初診、検査、結果説明、治療方針の決定などが必要になる場合があるため、転院したらすぐに採卵できるとは限りません。
- Q口コミが良いクリニックを選べば大丈夫ですか?
- A
口コミは参考になりますが、口コミだけで決めることはおすすめしません。
自分の年齢や治療歴、希望する治療、通いやすさ、費用、医師との相性なども含めて比較することが大切です。「人気のクリニック」ではなく「自分に合うクリニック」という視点で選ぶことをおすすめします。
まとめ|大切なのは「正解探し」ではなく「納得できる選択」
不妊治療を始めたばかりの頃の私は、「通いやすいから」という理由だけでクリニックを選びました。
その後、AMH0.6と分かり、タイミング法を経て体外受精へ進み、採卵を3回経験しても凍結胚を作ることができませんでした。
そして、「このまま同じ治療を続けて、数年後に後悔しないだろうか」と考えるようになり、転院を決めました。
私が今、クリニック選びで重視するなら、次のことを確認します。
そして、治療中に転院を迷ったときは、「何回で転院するか」だけではなく、これまでの治療結果・治療方針・通院負担・時間・自分の納得感を一度整理してみると思います。
転院したからといって、必ず結果が変わるわけではありません。
それでも、「別の選択肢を知りたい」「このまま続けて後悔したくない」と思うなら、セカンドオピニオンという方法もあります。
私にとって転院は、「今のクリニックが悪かったからするもの」ではありませんでした。
これからの治療を、自分自身でも考えて選ぶための一つの選択肢でした。
もし今、「このままでいいのかな」と悩んでいるなら、すぐに転院を決める必要はありません。
まずは、「今の治療で納得できていること・不安に感じていること・他に知りたい選択肢」を書き出してみてください。
そのうえで担当医に相談したり、必要なら別のクリニックの話を聞いたりしてみる。
そうやって比較したうえで出した答えなら、「自分で選んだ」と納得して治療を続けられるのではないかと、私は思っています。
💡参考資料
不妊治療の通院頻度や治療に関する情報は、厚生労働省などの公的情報も確認することをおすすめします。
公的な医療情報と、自分自身の治療経験をあわせて確認しながら、自分に合った医療機関を探してみてください。
「なぎ」
30代でAMH0.6(卵巣予備能が低い状態)と診断され、不妊治療を開始。
採卵や転院を経験し、保険適用後も総額100万円を超える治療費を経験しました。
このブログでは、自身の体験と、公的機関が公開している制度情報をもとに、不妊治療のお金・制度・仕事との両立・ライフプランについて発信しています。
専門家ではありませんが、一人の当事者として、「もっと早く知っていれば」と感じたことを、これから治療を始める方にも分かりやすく届けたいという思いで記事を書いています。

