前回の記事では、30代・40代で子どもを授かった場合のリアルな生涯コストと、出産から小学校卒業までの期間が「大切な貯め時」になるというお話をしました。

「もし子どもができたら、教育資金を貯めないと!」と考えたとき、真っ先に頭に浮かぶのは
「学資保険」ですよね。
実は、不妊治療中の私も、「もし授かることができたら、やっぱり学資保険に入るのが一番安心なのかな?」と最初は考えていました。
でも、家計管理や将来のマネープランをコツコツ勉強していくうちに、30代・40代の私たち世代にとって「とりあえず学資保険」という選択だけだと、少しもったいないかもしれない……と気づいたんです。
それは、私たちが今、ひと昔前とは違う「超低金利」や「物価の上昇(インフレ)」という新しい時代を生きているから。
もちろん学資保険には素晴らしいメリットもありますが、限られた時間の中で教育費と自分たちの老後資金を上手に両立させるなら、「新NISA(投資信託)」という選択肢も一緒に知っておくことが、大きな安心に繋がるかもしれません。
今回は、「学資保険の知っておきたいリスク」と「新NISAを上手に組み合わせて教育資金を準備するヒント」をシェアします。一緒にベストな方法を考えていきましょう!
昔とは少し違う?知っておきたい学資保険の「3つの注意点」
学資保険は、毎月決まった額を強制的に貯められて、万が一親に何かあったときには以降の保険料が免除されて満期金がもらえるという、とても心強い仕組みを持っています。
ただ、今の時代背景や、私たち30代・40代のライフプランに当てはめると、少し慎重に考えたいポイントが3つあります。
① 「インフレ(物価上昇)」で、お金の価値が変わるリスク
学資保険は一般的に、加入した時点で「子どもが18歳の年に〇〇万円もらえる」という金額が固定されます。
一見安心ですが、今のようにモノの値段が上がり続けるインフレの時代だと、
「お金は無事に受け取れたけれど、大学の学費や生活費が値上がりしていて、思ったより足りなかった……」
ということが起こる可能性があります。
② 30代・40代は「契約者の年齢」で条件が変わることも
学資保険は一種の生命保険なので、親(契約者)の年齢が高くなるほど、保険会社側のリスクも上がります。
そのため、20代の若い親御さんに比べると、30代後半〜40代で加入する場合は、保険料が少し高めに設定されたり、戻ってくる率(返戻率)がやや下がったりする場合があります。
③ 急にお金が必要になったとき、途中で引き出しにくい
学資保険は、途中でまとまったお金が必要になって解約してしまうと、多くの場合、それまで支払った金額を下回る「元本割れ」をしてしまいます。
「出費が多くなったから、今月だけ引き出したい」といった柔軟な対応がしづらいという面もあります。
選択肢を広げてくれる「新NISA」を味方につけるメリット
「じゃあ、どうやって貯めたらいいの?」と思ったときの頼もしい味方が、国が用意してくれた税金のかからない制度「新NISA」です。
教育資金のすべてを投資に回すのは少し怖いですが、「一部を新NISAで運用してみる」ことで、以下のようなメリットが期待できます。
- インフレに強い: 世界の経済成長に合わせて資産が増える期待ができるため、物価上昇でお金の価値が目減りするのを防ぎやすくなります。
- いつでも引き出せる柔軟さ: 「高校の入学金に少しだけ使いたい」「塾代に充てたい」など、必要なタイミングで必要な分だけ取り崩して使えます。
- 老後資金にもスライドできる: もし子どもが国公立に進学して教育費が予定より浮いた場合、そのまま解約せずに自分たちの老後資金として運用を続けられます。
「もし大学入学のタイミングで暴落が来たら?」という不安への対策
「投資だと、子どもが18歳のときにリーマンショックのような大暴落が来たら困るよね」と思うのは当然の不安です。
そこでおすすめなのが、「ゴールの数年前から、少しずつ安全な場所へ移していく」という方法です。
子どもが小さいうちは新NISAでじっくり育てて、高校生(14〜15歳)くらいになったタイミングで、増えた分を少しずつ売却して「銀行預金(現金)」に引っ越しさせていく。
こうして直前の大暴落に備える計画をあらかじめ持っておくと、投資の怖さも少し和らぎますよね。
新NISAを教育資金に取り入れる優しい3ステップ
将来子どもを授かることができたら「我が家でも取り入れてみようかな」と思ったときのために、始めやすい手順をまとめてみました。
ステップ1:夫婦どちらかの「親名義の新NISA枠」を使う
現在、子ども名義のジュニアNISAは新規開設が終了しているため、
「お父さん、またはお母さんの新NISA(つみたて投資枠)」を使います。
新NISAは生涯で使える枠がとても大きいので、自分たちの老後資金用と教育資金用を、同じ口座の中で分けて管理する形で十分間に合います。
ステップ2:「児童手当」をそのまま自動積立に設定する
現在の児童手当は、高校卒業(18歳の年度末)まで支給され、
総額で約245万円(第1子の場合)支給されます。
※最新の情報は自治体等のHPをご確認ください。
この手当を最初から「ないもの」として新NISAの積立に回し、そこに家計から無理のない範囲で少し上乗せしていくだけでも、大学資金の心強いベースになってくれます。
ステップ3:銘柄は「広く分散されたインデックスファンド」
教育資金のように長期間じっくり育てるお金は、ハラハラするような個別の株ではなく、手数料が安い「全世界株(オルカン)」や「米国株(S&P500)」といった、世界中に丸ごと投資できるインデックスファンドを毎月淡々と積み立てるのが、一般的にも安心感が高いと言われています。
まとめ:一番大切なのは、我が家に合った「組み合わせ」
今の時代の教育資金づくりは、「学資保険が正解」か「新NISAが正解」か、どちらか一つに決める必要はありません。
「確実に見通しが立つ学資保険で半分貯めて、残り半分は増える可能性を期待して新NISAで回す」といった、組み合わせも候補の一つです。
先が見えなくて不安になりがちな不妊治療中だからこそ、少しずつお金の知識をつけて準備しておくことは、きっと心の支えにもなるはずです。
まずは「我が家の場合はどうかな?」と、ご夫婦で話し合ってみることから始めてみませんか?
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